ハニカムチューブPCの実験



ハニカムフレームの構造性能を実証するためPC部材の実大実験を行った。その結果から、部材の断面性能が設計条件を上まわって十分に強いことが確認された。
さらに、PCフレームの基本的な性状である原点指向型履歴曲線も得られた。PC構造では、大地震によっていったん発生した亀裂も地震後に閉じてしまい、再びその建物を使用することが出来る。これは原点指向型履歴特性と呼ばれる物で、その特性を示す典型的な曲線が実験で得られたのである。
2007年4月には、高層集合住宅モデルの中間層4層分の1/3試験体をつくり立体構造システム実験を行った。その目的は、第一に構造耐力の検証と施工方法の確認であったが、それらにとどまるものではなく、現実に初めて建ち現れる裸の空間の体感と観察のまたとない貴重な機会となった。
耐力実験の結果に置いても、システム実験の専門家チームによるコンピュータ解析を上まわる分析結果を得ることができた。