ハニカムチューブS構造の実験



ハニカムチューブS構造の建物では、鋼材でハニカムをつくる際に、剛性を高める方法としてフラクタルの概念を取り入れたフラクタルハニカムという構造システムを考案している。フラクタルハニカムは、サブユニット(内枠、最内枠ユニット)をフラクタルの概念に則って配置する事で、自在に剛性や耐力を変化させることができる構造システムである。
ハニカムチューブS構造の特性を検証する為に、部材の性能実験、1/4スケールモデルを用いたシステム実験、構造性能シミュレーションを行った。
その結果、フラクタルハニカムは、同程度の鋼材量である場合でもサブユニットの配置方法によって、耐力および剛性の性能を高めることや、最内枠ユニットから破壊していくことなどが確認できた。
フラクタルハニカムは高い耐力性能を有し、地震後に壊れたサブユニットを交換することによって、簡便に改修が可能であることなど、新しい構造システムとして多くの可能性を感じさせる構造システムである。