M計画



この提案構想の基本理念は、
1.丘陵地の持つ自然景観を壊さないこと。つまり造成工事は道路も含めて基本的に行わないこと。
2.計画中の他施設を含めた、周辺環境との関係性こそをデザインの本質に据えること。
3.4つの施設が完成した後には、全体が一つの施設として利用できるような建築計画とすること。
4.高齢者や障害を持った人達が、健常者と同じ時間と場所を共有できる開かれた環境を創ること。
の4点である。
この理念を持った環境を、隣接する公共施設群と連携・協働しながら創出するために、丘陵に沿った平坦部にリニアに配置された建築と、建築と一体となった親水領域を提案したい。 建築施設は親水ゾーンに設定された領域内に侵入することになるが、この配置計画は整備予定地の自然環境に対してもっとも素直に応答した結果であり、整備の基本方針に沿ったものであると考える。 中核施設が三本木の丘陵地に計画されるという意義を十分に反映し、さらにこの場所が医療・福祉を目的とする人達だけが集まるような特別なものではない、全ての人達が集まってその日常生活がより豊かになるような、そんな環境を提案したいのである。